国立西洋美術館 常設展とル・コルビュジェの芸術空間展【5/6】制震と免震。免震レトロフィット工事

[第310回] 東京圏の美術館・博物館(10)‐5
[19] 免振装置
   国立西洋美術館は、「免振構法が取り入れられた」という点でも知られている。
   「免振」とは何か。 まず、そこを整理しておこう。
≪ 日本では、構造設計の中に地震の占める割合は高く、「耐震設計」と呼ばれる地震に対する設計をどのように行えばより安全な建物が出来上がるかは、重要なテーマなのです。 したがって、これまでの耐震設計は、地震がきたときに、どのような「力」がかかるかを探り、どのような構造計画を立てて、この地震の「力」に対抗するかを追求してきた、ともいえるでしょう。
   ところが、全く別の観点からの、地震に対抗する構造、というよりは、地震に対処する構造が、現実のものとなってきたのです。それが「制震構造」であり、「免震構造」なのです。
   どちらの構造も、コントロールという言葉がキーワードであると考えてよいでしょう。
   制震構造では、地震時の建物の揺れ(あるいは「応答」)をコントロール、制御しようとしますし、「免震構造」では、建物に入ろうとする(作用しようとする)地震の力を、入口のところでコントロールしようとしているのです。地震は地面から建物に入力されるのですから、建物を支えている最下層部分が、ここでいう「入口」となります。
   「制震構造」は、また「制振構造」とも書きます。
   地震による揺れ・振動を主にコントロールしようとするときには、「制震構造」の方が用いられるようです。しかしながら、建物の揺れを引き起こす原因である「外力」は、地震だけとは限りません。風による揺れも、特に高層建築では重要になりますので、「外力」が何であるかにかかわらず、建物の振動をコントロールする、という視点に立つ場合には、「制振構造」が用いられる傾向があります。・・・・・
   制震構造は、2つのタイプに分かれます。 パッシブ型とアクティブ型です。
    パッシブ型の制震構造は、建物の一部を揺れやすい構造としておき、地震の際にこの部分が地震のエネルギーを吸収して揺れ、他の部分の振動を抑えようとするものです・・・・・
   ・・・・制震構造にしなかったならば共振してしまったであろうときに、共振を防ぎ、制震効果を発揮するのです。・・・・・
   この方式では、あらかじめ揺れやすい「付加」部分を設置しておき、この部分の地震時の自然な揺れを利用して、制震効果を上げようとしていますので、特別にエネルギーを必要としません。ですから「パッシブ型」の定義として、エネルギーを加えない方式である、とすることができます。
   特にエネルギーを必要としない方式が「パッシブ型」であるなら、一方の「アクティブ型」には、エネルギーを与えることで、例えば付加質量のようなものを強制的に動かして制震効果を上げる方式、となります。
   現在、最も普及しているアクティブ型の制震構造は、「アクティブ・マス・ダンパー」あるいは「アクティブ・マス・ドライバー」と呼ばれる方式です。英語で書けば、Active Mass Damper, Active Mass Driver となりますので、頭文字をとって、AMDと表記されることが一般的です。
  さて、このAMDですが、パッシブ型のところで述べた付加質量に、強制力を加えて動かし、建物本体の揺れが軽減されるような効果を生み出そうとするのです。「質量」にあたる英語はMass ですから、AMDのMは、この制振のために付加した(「付加」は“Added”です)質量を指しています。
   しかし、建物本体にとって有利なように、付加した質量、Added Mass を Active に動かす、ということは簡単ではありません。 ・・・・
   この「アクティブ制震構造」の「頭脳」となるのが、近年目ざましい発達を遂げ、小型化・高性能化の進むコンピュータです。・・・・ ≫
≪  ・・・やわらかい層に地震のエネルギーが集中しやすい、ということでもあるのです。 地震のエネルギーがある層に集中するとすれば、その層が壊れやすいのは当然、と理解することもできるでしょう。事実、今(1994年)から20年ほど前に、よく「ピロティの建物は危険だ」といわれました。 ピロティとは、・・・・1階は柱のみで、2階以上に壁のある建物を指します。この形態は、集合住宅や個人の住宅で、1階を駐車場として利用しようとするときに採用されることが多いのですが、この種の建物の1階が地震時に崩壊し、被害を受けた例は少なくないのです。
   ・・・・実はこの、地震のエネルギーがやわらかい層に集中して、その層を大きく揺らせる、という性質を逆に利用したのが「免震構造」なのです。 ・・・・・
   1階を特別にやわらかくつくったとします。この層が、地震のエネルギーを主に吸収して大きく揺れるのは、上で述べた通りです。1層にエネルギーが集中するのですから、他の層にはあまりエネルギーは伝えられずそれほど揺れませんので・・・・・ 2層より上では、特に大きく変形することもありません。 それは、ちょうど剛体(力がかかっても、いっさい変形しない極端に「剛な」ものをこう呼びます)が単に水平に移動したのと似ています。 ですから、地震時の応力状態に大きく影響する、柱頭と柱脚の間の相対的な水平変位の差(これを「層間変位」と呼びます。・・・・)は0に近くなり、2階以上には、免震構造でない普通の建物と比べ、小さな地震力しかかからないのです。
   これが、免震構造の原理です。
   ただし、以上の利点は、いくら大きく揺れても最下層がその動きに追随できる、すなわち、大きな変形能力があることが前提となります。この前提を実現したのが、・・・積層ゴムを利用した短い「柱」なのです。
   この積層ゴムの柱の上に、建物全体を載せたものが免震構造である、と考えてもらえばよいかと思います。≫
(西谷章『初学者のための 建築構造入門』1994.9.10.鹿島出版会)
※  passive (形容詞)1.受動性の、受け身の、消極的な ・・・
   active(形容詞)1.活動的な、活発な、敏感な、積極的な・・・・
( 岩崎民平・小稲義男 監修『新英和中辞典 第3版』研究社 )

≪  こういった耐震構造は、いまやビルの建設に不可欠な技術だが、さらにこれにプラスして、制振装置や免震装置といったシステムを取り付けている。これらを使った構造をそれぞれ制振構造、免震構造と呼んでいる。
   制振構造とは、建物の中に地震のゆれを吸収する装置を取り付け、建物のゆれを少なくするというものである。・・・・
   実際にビルなどで使われている制振装置には、これ以外にもいろいろな種類がある。そのなかのひとつに、マスダンパー方式というものがある。 これは、振り子をビルの頂上からつり下げたようなものだ。地震によってビルがゆれると振り子が共振し、ビルのゆれが軽減される。・・・・
   また、地震発生時に即座に地震のゆれを感知して、その動きと逆方向に建物をゆらして振動を打ち消すという装置の技術も進められている。 ≫
≪ ・・・免震構造は、地盤から伝わってくる地震のゆれをなるべく伝えないようにしようという構造である。そのためには建物を宙に浮かせるのが一番だが、実際にそんなことはできないので、地盤と建物のあいだにゆれを吸収する物を入れることによってゆれを軽減させるのだ。
   理屈としては、建物と地盤のあいだに大きなバネを入れるようなものだ。 この状態で地盤が激しくゆれても、建物は地盤ほど大きくゆれることはない。 バネがあいだに入ると、地震のエネルギーが直接建物に伝わらず、地震のゆれが軽減sれるのである。
   実際に免震構造に使われている免振装置は、このような単純なバネではなく、アイソレータとダンパーといった部材からできている。
   アイソレータは英語でisolator、つまり「絶縁」で、文字どおり地盤と建物を絶ち切る役目を果たしている。ゴムと鋼板を交互に何層も重ねた積層ゴムを使ったものが一般的である。
   たしかに、アイソレータによって地震のゆれは軽減されるが、これだけだと、建物のゆれがなかなか止まらない。そこで、ダンパーという、建物のゆれを減らすものを取り付ける。この2つの組み合わせによって、地震のゆれを建物の下の部分で吸収してしまおうというのが、免震構造である。 ・・・・≫
( 羽根義男 監修『図解雑学 建築』2000.9.21. ナツメ社)

   これまでの「地震に耐える」「揺れに耐える」という「耐震構造」「耐振構造」から、「地震を制御する」「振動を制御する」という「制震構造」「制振構造」、「地震の揺れを免れる」という「免震構造」「免振構造」が出てきたわけですが、さらに言うと、鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造のビル建築では建物が重いので、積層ゴムの免振装置で対応できたものでも、木構造や軽量鉄骨造の戸建住宅の場合は建物が軽いので、積層ゴムだけでは、地震時に積層ゴムの上で建物が躍るようになってしまうという問題があって、(株)一条工務店が取り入れた免震構造は、積層ゴムとすべりを併用した「ハイブリッド」の免振構造だということで、三井ホーム(株)が取り入れたのはベアリングを使った「ころがり」による免振装置だった、ということでしたが、「週刊現代」(2006.4.22.号 講談社)所収の「私がマニラ郊外で見た “疑惑の鉄骨工場”のすべて」には、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/ の免振住宅の免振装置のフィリピン マニラ近郊の鉄骨加工工場で契約社員として現場監督をしていたという多田昌則氏の(株)一条工務店の関連会社である日本産業(株)とHRDについての話が出ているが、
   ≪ ・・・多田氏の告発を続ける。
「・・・・免振装置と上部の木造住宅との間の鉄骨の土台部分は、販売当初(’00年頃)は国内のメーカーが製造していましたが、250棟ほど売った時点で、製造をすべてフィリピン工場(HRD)に移管しました。 それが’01年のことで、それ以降は、すべてフィリピンで製造して、それを日本で組み立てています。
   もちろん、フィリピンで製造する理由は、コストの削減です。 賃金の高い日本の職人を使わず、1日あたり250~300ペソ(約576~691円)でフィリピン人を雇って作っているわけです」
・・・・・(略)・・・・
   いったい、一条工務店のグループ工場のどこが問題だというのか、告発者・多田氏〔多田昌則氏。2000年~2003年5月まで、(株)一条工務店の製造部門を請け負っている関係会社『HRD』(本社 シンガポール、一条工務店のグループ会社)の契約社員としてフィリピン・マニラ近郊にある鉄骨加工工場で現場監督をしていた人物〕が続ける。
「私はフィリピンの工場で、溶接を含む鉄鋼関係の現場監督をやっていました。もちろん、私自身は溶接の技術には自信を持っていますし、私が仕事を教えたフィリピン人の中にも、相当レベルの高い人もいました。ただ、問題なのはフィリピン人技術者のほとんどが、日本で認められている溶接技能者資格を持っていないということです。 ・・・・」
さらに、多田氏が告発する大きな問題点は、耐震データ偽装でも問題になった「検査」に関してだ。
溶接というのは、ただくっつければ終わりというものではなく、その後に資格を持った検査技術者が、溶接した箇所を超音波で検査しなければ安全性を確かめられません。 この検査を超音波探傷といいますが、これを、私がいた3年間、HRDではまったくやっていなかった。 超音波検査をするためには、機械と有資格者が必要です。しかし、工場には資格者が一人もいなかったのです」・・・・・  ≫
(「私がマニラ郊外で見た “疑惑の鉄骨工場”のすべて」 〔「週刊現代」〕2006.4.22.号 講談社 所収)
   山口廣監修・江口敏彦著『東京の近代建築―建築構造入門』(1990.11.25.理工学社)には、≪溶接は、当初、その施工の良否によって強度に影響を与えることが心配されていましたが、今日では、技術や材料、そしてコンピューターまで導入した機械の進歩に伴って、広く用いられている接合法です。母材と母材の間に、鉄の芯線のまわりに被覆剤を塗った直径5ミリ、長さ40センチメートル程度の溶接棒を近づけ、アークと呼ばれる激しい火花を母材と電極との間に飛ばしながら溶接金属を充てんしていきます。一般的に考えれば、溶接金属の部分が弱点になるように感じられるでしょうが、施工がよい場合、といってもプロが行うわけですから、ほとんどの場合は失敗することはありませんので、溶接金属の部分は弱点にはなりません。引張り試験を行なうと、母材部分が破断しても溶接部分は破断しません。 このように、溶接は、母材どうしがほぼ一体になる優秀な接合法なのです。・・・・≫と書かれているのですが、この≪施工がよい場合、といってもプロが行うわけですから、ほとんどの場合は失敗することはありませんので、溶接金属の部分は弱点になりません。≫という部分については、著者の江口敏彦さんという方の認識は、少々、甘いのではないかと思います。 この本の作者の江口敏彦さんという方は、1961年、私より少し後の生まれで、近畿大学九州工学部建築学科卒で日大大学院生産工学課の修士を修了して市川工業高校の教諭をされている方のようですが、私などは、大学に進学する時は、父から「うちは工学部なんか、行かすような金持とは違います。甘ったれなさんな」と言われ、「国立大学なら工学部でも理学部でも文学部でも法学部でも学費は一緒だ」と言っても、母から「国立大学に絶対に通るとは決まっていないでしょ。落ちる可能性だってあるでしょ。落ちる可能性だってある以上、工学部なんて受けてはいかんでしょう」と言われたものですし、「うちは大学院なんか行かすような金持とは違います」と父から言われ、「日本育英会の奨学金は、高校・大学の場合は、成績よりも親の年収を強く見て支給してもらえるかどうか決まるので、うちの場合、高校・大学は親の年収が日本育英会の奨学金をもらえる基準より多いのでもらえないけれども、大学院の場合は、成績だけで判断されて、親の年収は関係ないらしいから、奨学金をもらって大学院に行くなら、親に大学院の学費を出してもらう必要はないはずだ」と言ったところ、「何、甘ったれたことを言ってますの。今まで、あんたを育てるのにお金がかかってるでしょ。大学を卒業したら、働いてそれを返してもらわんといかんでしょうが。大学院なんて行かせてたまりますか。大学でたらあんたに働いてもらって養ってもらわんといかんし、今まであんたを育てるのにかかったお金を返してもらわんといかんのやからねえ」と言われたものです。「大学院を終えて勤めたら返す」と言うと、「勤めたらではいかん。今、返しなさい。あんたを育てるのにかかったお金を、今すぐ、全額、返しなさい。今、あんたがはいてるパンツは親がお金を出して買ったパンツのはずや。今すぐ、今、はいてるパンツを脱いで返しなさい」と母に言われたものだ。小学生から中学生にかけて、母は「親というものは、子供が大学に行く時に、行きたいと思う大学の行きたいと思う学部に行けてやりたいと思う仕事につけるようにと思って、それで、子供の時から無理にでも勉強させようとするものなんや」と言っていたので、そういうことだろうと思いこんでいたが、それは嘘だった。 その結果、私は日本で一番嫌いな大学の首をもがれても行かされたくない学部に暴力と脅迫で行かされた。そんな学校・学部に行かされるくらいなら大学なんか行かない方がいいと言ったが、それも認めてもらえなかった。母の家系は学校の先生が多い家系で、伯父(母の兄)は高校の教諭で、叔父(母の弟)は大学の体育の先生をしていて、母の叔母のだんなは小学校の先生をしていた。だから、私も学校の先生になりたいと言えば、認めてもらえるだろうと思い込んでいたら、高校に入った時、父が「せっかく、東大や京大に行って、中学校や高校の先生になんてなることないだろう」と言うので、それなら、大学の先生ならいいだろうと思ったところ、大学に行く前後になると、「うちは大学院なんか行かすような金持とは違います」と言い出した。そして、「うちは、学校の先生になんてならすような金持とは違います。甘ったれなさんな」と父は言うようになった。そうすると、伯父・叔父(母の兄と弟)と母の叔母の夫は、「甘ったれとる」ということになるようだったが、戦前は、師範学校は成績が良ければ学費免除で行けたということがあって、学校の先生というのは、金持ちではないが学校の勉強はけっこうできたという人がなることが多い仕事だったと母から聞いていたので、音楽家とか画家とかになるのは簡単ではないかもしれないが、学校の先生なら、別に金持ちでなくても学校の勉強さえできればなれるのではないかと思ったのだが、父は「うちは、学校の先生になんか、ならせるような金持とは違います。甘ったれなさんな」と言いだしたのだった。かつ、「たとえ、学校の先生になるにしても、数学か英語の先生でなかったら、なってはいかん。理科とか社会科とかの先生はなってはいかん。数学か英語の先生でないと、家庭教師のアルバイトができない。たとえ、学校の先生になるにしても、家庭教師のアルバイトができるように数学か英語の先生でないとなってはいかん」と毎日毎日言ってきた。そして、「てってこっこ、てっててって、らったらったらったらあ~あ♪ 撃ちてしやまん、一億火の玉。欲しがりません、勝つまでは。会社のために死ぬほど働く、会社のために死んでも働く。すべてを親コッコッコのために、捧げ尽く~す。とってちってたあ~あ! 会社のために犠牲になりたい犠牲になりたいという気持ちい~い! とってちってたあ~あ! もっともっと犠牲になりたい犠牲になりたい犠牲になりたいという気持ちい~い! 犠牲になったらうれしいうれしいうれしいうれしいという気持ちい~い!!! どんがんドンガラガッタちゃちゃちゃちゃちゃ~ん♪」(⇒《YouTube-<軍歌>軍艦行進曲(軍艦マーチ) 》https://www.youtube.com/watch?v=mTwUiUCO7l0&list=RDmTwUiUCO7l0 )と毎日毎日言っていた。そう言われてきた。 そういう者からすると、言っちゃなんだが、近大しか行けないくせして工学部に行かせてもらって、ポン大の大学院しか行けないくせして大学院なんか行かせてもらって、数学でも英語でもない科目の高校の先生になんかなりやがって、この人は、よっぽど金持ちでよっぽど甘ったれてるのではないのか!?! という気がしてくるのだが、また、実際問題として、「き~んだいしか行かれへんようなやつが、工業高校とはいえ高校の先生なんてなんのお~おん? わたしら、絶対どこと言わなければ国立大学くらいは行けた可能性が高いが、それでも、『うちは学校の先生になんか、ならすような金持とは違います。甘ったれなさんな』とか毎日毎日言われてきたが、き~ん大なんかしか行かれへんような人が先生になんのお~ん?」なんて正直なところ言いたくもなるのだが、そのあたりのことは棚の上にでも置いといて、もしくは、小屋裏物入れか床下収納庫にとりあえずなおしておいて、こういう、大学の建築学科から大学院の建築工学専攻に行って、学校の先生になったなんて人は、実際に建築会社の建築現場で働いたことというのはないと思うのだ。そういう人が、ゼネコンの工事現場とかを見学に行ったとしても、◇◇大学の先生が見えますとか▽▽高校の建築科の先生が見えますとかいうと、工事現場はあらかじめ、普段よりよっぽどきれいに掃除がされ、見られて困らない所だけ案内して、そして、現場事務所でコーヒーくらい入れて接待して、気持ちよくお帰りいただく・・・というのが定番であるはずなのだ。
   川口土木建築工業(株)〔本社:埼玉県川口市〕http://www.kawado.co.jp/ の東京都墨田区の鉄筋コンクリート造のマンションの工事現場に行った時も、私が、「豆板」「コールドジョイント」「ブリーディングによるひびわれ」なんてのが、「うわっ、ここにもある」「うわっ、こんなすごいのがある」と思って見ていたようなものを、施主の三菱地所レジデンス(株)の人間なんて来ても、気持ちよく応対してもらうだけで帰ってしまったし、設計会社の安宅という新宿の会社の人間なんて、隣の雑居ビルの2階を借りて設置していた現場事務所で、施工会社の川口土木建築工業(株)の人間からコーヒー入れてもらって、椅子に座って歓談して、「よいお年を」などと言ってにこやかに帰り、建築現場には一歩たりとも立ち入らずに帰りやがった、ということがあった。あの設計事務所の担当者の男って、いったい、何しにきたんだ? 工事現場に行って、工事現場の敷地には一歩も立ち入らずに、隣のビルの現場事務所に行ってコーヒー入れてもらって椅子に座って歓談しただけで帰りやがった。 あいつ、絶対、アホと違うか?!? と思ったものだ。 大学の先生とか工業高校の建築科の先生とかも、似たようなものと違うのか・・・・という気がするのだが、ひとによっても違いはあるかもしれないが、少なくとも、「先生」になってしまうと、「先生」が工事現場を見に行きたいと思っても、一般の従業員が見るのと同じものはなかなか見れないし見えないのではないかと思う。 江口敏彦さんという方がどういう方かはお会いしたこともないのでわからないが、近大の九州工学部なんてあつかましくも行った人でポン大の大学院なんてくそどあつかましくも行った人にしてはわかりやすい読みやすい本だと思ってこの本は重宝しているのですが、しかし、この「施工がよい場合、といってもプロが行うわけですから、ほとんどの場合は失敗することはありませんので」という部分の記述は、ちょっとばかし、考え甘いのではないかという気がします。少なくとも、≪ フィリピン人技術者のほとんどが、日本で認められている溶接技能者資格を持っていない・・・≫ ≪さらに、多田氏が告発する大きな問題点は、耐震データ偽装でも問題になった「検査」に関してだ。「溶接というのは、ただくっつければ終わりというものではなく、その後に資格を持った検査技術者が、溶接した箇所を超音波で検査しなければ安全性を確かめられません。 この検査を超音波探傷といいますが、これを、私がいた3年間、HRDではまったくやっていなかった。 超音波検査をするためには、機械と有資格者が必要です。しかし、工場には資格者が一人もいなかったのです」≫といったことを海外でやってそれを日本に持ち帰って使用している会社がある、なんて認識できていないのではないかと思えます。
    まあ、(株)一条工務店http://www.ichijo.co.jp/  なんてのは、もともと、相当いいかげんな会社であり、ろくでもない会社なのだが、その話をしだすと長くなるので、といってもすでにけっこう長くなったけれども、それは、ここでは、このあたりでとどめて、まあ、とりあえず、これで、専門外の方にも、「耐振」「制震」「免振」について、一通り、ご理解いただけたかと思うので、国立西洋美術館の話の方に進めます。 外国人労働者の名誉のために、一言、言っておきますと、私は、(株)一条工務店で、フィリピン人の労働者と一緒に働いたことはありませんが、日本に来ていたインドネシア人の「研修生」だという労働者と一緒に動いて仕事をしたことがありますが、彼らは決して不真面目ではありません。真面目で一生懸命仕事をしてくれますし、日本語を学ぼうと一生懸命努力をしており、技術を習得しようという姿勢も決して日本人に劣りません。不真面目でなってないのは(株)一条工務店・(株)日本産業・HRDの経営者とオーナー一族とその腰巾着どもであって、外国人労働者ではないので、その点は誤解のないようにお願いいたします。


   まず、中庭にあるブロンズ像の方ですが、オーギュスト=ロダンの『地獄の門』は、↓
画像

画像

↑ 「 ここから先は免振台座です。 上がらないでください。」「 Please keep off this step. 」 と書いてあります。 いかにも、「免震構造」だぞう~お・・て感じがしますね。 たしかに、「ここから先」とその下との間に、わずかに隙間が空いていますね。 大地震が来ると、その隙間の位置で、そこから上が移動するということでしょう。 どんなふうに動くのか見てみたい気もしますが、地震がないと見れないわけで、大地震があった時にそこにいたくないですから、見れないのは我慢しましょう。
   大事なブロンズ像を壊さないように設置された免振装置のようですが、逆に、これがあるために、もしかして、この『地獄の門』は、免振装置を見せるためのレプリカかしらん?・・・なんて思いそうになりますが、世界にいくつかある「本物」のうちのひとつのようです。

画像

画像

↑ 『カレーの市民』

画像

↑ 『考える人(拡大作)』  お墓みたいに石が3段になっているのですが、どうも、2段目から上が、地震時には動くみたいな感じですね。
   ・・・しかし、「洋式便器に座って、う〇こ でんなあと悩んでる便秘の人」と言われればそう見えなくもない・・・なんて言うと、怒る方もあるかもしれないが、しかし、↑って、最初から「考える人」だったの? 「説教するバプテスマのヨハネ」にしても、モデル志望で来た農夫を見て、これは「説教するバプテスマのヨハネ」だと後から決めたとかいう話だし、誰かが「考える人」だと言い出したことからそう広まったけれども、作者は最初から「考える人」を創作したつもりはなかった・・・なんてことないか?

   これら、屋外にあるブロンズ像は、「ブロンズ像なんて、いくつでも作れるんだから、壊れたらまた作ればいいや」なんてものでもないので壊れないように、それに、ブロンズ像というのはけっこう重いので〔内田康夫『北の街物語』(2016.中公文庫)にも、ブロンズ像は重いので、ひとりでは運べないという話が出ています〕落ちてきたら危ないですから、免振装置を取りつけた・・・・というのはわかった。 又、台座が1段ではなく何段かあるのは、地震発生時に免振装置が作動して上部が移動した時も、その下の台座の範囲内で移動するということでしょうから、人は、免振装置の上側の台座のひとつ下の台座の上には上がらないようにしておけば、たとえ、突然、大地震が来ても、石の台座が移動してきてドカンと一発突き飛ばされる・・・なんて心配もない・・ということになりますね。
   しかし、問題は、建物の方です。 国立西洋美術館本館の1階から、企画展展示スペースの地下1階とは別の地下1階に降りることができるのです。 「免振装置 あっち」みたいな看板がついています。 その看板に沿って階段を下りて行くと、これが免振装置ですよ、というのが覗き穴から見ることができるのです。↓
画像

↑  な~るほど、こうやって、国立西洋美術館の展示品と建物を守っているのかあ~あ・・・・と、ぼけ~っとしてると感心しそうになりますが・・・・、はて、これ、いったい、どうやってつけたんだろ・・・・??? て思いませんか?  国立西洋美術館のル=コルビュジェが設計の本館(《ウィキペディア―国立西洋美術館》https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8 を見ると、基本設計がル=コルビュジェで、実施設計は前川國男、坂倉準三、吉阪隆正が担当したらしい。)が開館したのは1959年。 その時代に免振構造なんてなかったはずで、そして、「ユネスコ世界遺産」なんてのに認定されるかどうかとかいう建物を解体して立て直すなんてことはできないし、木造なら、相当古い時代のお寺の金堂や塔を「解体修理」とかすることがありますが、国立西洋美術館というのは、たぶん、ラーメン式の鉄筋コンクリート造かと思うのですが、そんなものを「解体修理」なんてできないでしょうし、いったい、どうやって、免振装置をつけたんだろ? ・・・・これ、考え出すと、今晩、寝られなくなっちゃうね・・・・と言っても、寝るけどね。そのうち。

   国立西洋美術館 協力『国立西洋美術館を遊びつくす』(2017.6.1.セブン&アイ出版)には、
≪ 西美は貴重な美術品と建物を守るために、2年間かけて免振化などの工事を行いました(1998年4月にリニューアルオープン)。 この「免振レトロフィット構法」の片鱗は地下1階で実際に見ることが可能。 ・・・ そのため、東日本大震災の際、震度5強でもほとんど被害がなかったそうです。 ≫
と書かれているのですが、すでに建っている建物に、あとから、免振装置をつける工事なんて、できるのだろうか・・・・? と思うのですが、やったみたいですね。
   《ウィキペディア―国立西洋美術館》https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8 には、≪ 国立西洋美術館は、1998年に地下を含めすべてを地盤から絶縁する大規模な免震レトロフィット工事を行った。これは本格的な免震レトロフィット工事としては日本初のものである。これにより、ル・コルビュジエの建築だけでなく、人命と作品も地震から守り、美術館として安全に使い続けることが可能となった。・・・≫と出ている・・・・が、既存の建物を、それも、相当重さもあれば大きさもある建物を、その下に免振装置をつけるなんて、できるのでしょうか?
   また、もうひとつ、問題があるのです。 前庭にあるブロンズ像は、もともと、台座にのっかっていますから、地震時、免振装置が働いた時には、台座の何段目かから上が移動するようにすればいいわけです。 しかし、本館の場合、地震時、上の部分が地盤の揺れと離れ、揺れている地盤の方を基準にすれば、上の建物が移動するようになるわけですが、移動する部分はどこからどこまでにするのか、という問題があるのですが、国立西洋美術館をよく見ると、どう見たって、外と同じ高さなんですよ。↓
画像

↑  この溝の所が、どうも、怪しいような気が。 このあたりに何か細工があるのではないか・・・なんて思ったのですが、インターネットで検索すると、国土交通省の《免振レトロフィット~世界遺産支える日本初の免震改修~》https://www.mlit.go.jp/common/001153144.pdf#search=%27%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%88%E5%B7%A5%E4%BA%8B%27 というのが見つかりました。 なんか、相当のことをして、すでに建っている建物の下に免振装置をつけ、また、外部から入るのに段差なしの状態にした上で免震構造を取り入れたようです・・・・が、東日本大震災は東京圏においてもけっこうな揺れでしたが、もし、関東圏が最大規模という大地震がきたというときにも、外部との境目は本当にきっちりと機能するのか・・・・、はたしてどうなるのでしょう。

   もうひとつ、本館の建物は「免振レトロフィット工事」というものをおこなって免震構造になったのですが、それとともに、その建物の中の像にも台座に免振装置がつけられているのです。 ↓
画像

↑  建物が免震構造になっておれば、その中の像の台座に免振装置をつける必要はないのではないか、などと思ったりもしたのですが、たとえ、建物が免震構造になっていても、中の像の台座にもつけた方がいいのでしょうか。(↑ 本館2階、「17世紀の絵画」スペースにて。)

   もうひとつ、気になったのは、企画展のスペースが地下にあるのですが、ル=コルビュジェが設計して1959年に開館した時、その時から地下もあったのだろうか? 後から地下を造ったとすると、その地下はどの部分の下なのだろう。 すでに建っている建物の下に地下階を後から作れるのか。 免震構造にするとすると、地下階の下に免振構造の装置をつけるのか? 
   本館1階の下から見た免振装置は、1階の下の位置にあったはずです。 とすると、企画展のスペースになっている地下階は、本館の下ではなく、前庭の下なのか・・・・と思っていたところ、《ウィキペディア―国立西洋美術館》https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8  を見ると、≪1997年には、本館前庭の地下に企画展示室がオープンし、以後、特別展はここで行われている。≫と出ており、企画展が開催される地下のスペースは、本館の下ではなく、本館の南側の前庭の下のようです。

    (2017.8.31.)

   次回、【6/6】国立西洋美術館にルーツがある? と思える前川國男の建築。 新館、東京文化会館、熊本県立美術館。「建築家のトイレ」みたいでない国立西洋美術館のトイレ。 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201708/article_6.html


☆ 国立西洋美術館「常設展」「ル・コルビュジェの芸術空間」展。
1. 展示作品と美術館の調和 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201708/article_1.html
2. 新館と中庭 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201708/article_2.html
3. モネの睡蓮は・・ http://tetsukenrumba.at.webry.info/201708/article_3.html
4. ロダンの「考える人」って・・ http://tetsukenrumba.at.webry.info/201708/article_4.html
5. 免振装置 〔今回〕
6. 西美にルーツがある? と思える前川國男の建築 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201708/article_6.html

☆ 東京圏の美術館・博物館
東京都
根津美術館(港区)(隈 研吾) http://tetsukenrumba.at.webry.info/201603/article_1.html
新国立美術館(港区)(黒川紀章+日本設計共同体)
1.http://tetsukenrumba.at.webry.info/201605/article_1.html
2. http://tetsukenrumba.at.webry.info/201605/article_2.html
3.http://tetsukenrumba.at.webry.info/201605/article_3.html
サントリー美術館(港区)(「東京ミッドタウン ガレリア」内。 サントリー美術館の設計は隈研吾)
上 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201608/article_6.html
下 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201608/article_7.html
畠山記念館(港区)
1. http://tetsukenrumba.at.webry.info/201605/article_4.html
2. http://tetsukenrumba.at.webry.info/201605/article_5.html
3. http://tetsukenrumba.at.webry.info/201605/article_6.html
パナソニック汐留ミュージアム(港区)
http://tetsukenrumba.at.webry.info/201608/article_4.html
http://tetsukenrumba.at.webry.info/201608/article_5.html
東京国立近代美術館(千代田区) (谷口吉郎。 工芸館は陸軍技士 田村鎮)
1. 国立美術館・国立博物館とは。私の毎日新聞社への思い出 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_7.html
2. 竹橋。企画展を追いかける弊害。「茶道」と相性が合わない理由 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_8.html
3. 抹茶・緑茶と茶碗の調和。パブロフの犬みたいな「デザイナー」 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_9.html
4. 東京国立近代美術館内部、皇居への見晴らし http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_10.html
5. 東京国立近代美術館 工芸館(近衛師団司令部庁舎)、乾門 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_11.html
6・ 毎日新聞社ビルのでっかい土管の中は何? http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_12.html
東京都美術館(台東区)(前川國男設計)とピーテル=ブリューゲル1世「バベルの塔」展
1.「ピーテル=ブリューゲル1世」とは。屋外燈の高さ http://tetsukenrumba.at.webry.info/201706/article_6.html
2.上野公園内における東京文化会館と東京都美術館 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201706/article_7.html
3.美術館へのアプローチ、「囲う」手法による美術館領域 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201706/article_8.html
4.高さを競う愚か、美術展と音楽会、公立進学校のメリット http://tetsukenrumba.at.webry.info/201706/article_9.html

千葉県
千葉市立美術館(千葉市中央区) http://tetsukenrumba.at.webry.info/201307/article_2.html

神奈川県
三渓園内 三渓記念館(横浜市中区) http://tetsukenrumba.at.webry.info/201606/article_4.html

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック