青森沖マダラの基準超すセシウム値 と 河川の水質汚濁検査値 についての考え方 について

〔第116回〕 
  「朝日新聞」2012年8月29日に掲載されていた記事について書こうと思いながら、このブログを打ち込む時間を取れず、とうとう、1カ月経ってしまった。 「マダラ 青森沖の謎 基準値超すセシウム 突然の検出」という記事である。↓
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     (↑クリックすると大きくなります。↑)
  ≪ 東京電力福島第一原発から遠く離れた青森県沖で放射性セシウムの基準値(1キロあたり100ベクレル)を超す例が見つかった。 取れたマダラの大半は低い値なのに、突然高い値の個体がまぎれこむから質(たち)が悪い。・・・ ≫
   ≪ 漁獲域は原発から400キロほど離れている。 マダラのほかは、青森県の4月以降の検査では大半が検出限界以下で、10ベクレルを越えたんも2例のみ。それがなぜ、マダラだけなのか。  ≫
   それで、この件について、横浜国立大学環境情報研究院の松田裕之教授 という方が、「消費者は冷静に」として、
≪ 遊泳力のある魚の場合、海の中を泳いでいるのを捕まえてたまたま高い値が出たからといって近海の魚がみんなダメとみなすのは合理的とは言えない。  出荷自粛や停止の範囲は限定的にすることを考えないと漁業への影響が大きすぎる。 現在の規制は年間で1ミリシーベルト以下に内部被曝を抑えることが目的で、実際の被曝量ははるかに低い調査結果が出ている。消費者には冷静に見てほしい。 ≫
と述べているのですが、この言い回し、昔、大学の講義で似たような表現を聞いたことがあるのです。

   今となっては30年以上前、慶應義塾大学の一般教養の「化学」という講義で、です。 〔第103回〕《「問題出てから言いやがれ」の教授~遺伝子組換えと原発の類似の発想。 奇形児続出まで大飯再稼働するのか 》http://tetsukenrumba.at.webry.info/201206/article_1.html で、遺伝子組み換え について、「文句言いたかったら、実際に猿と人間のあいのこができてから言いやがれってんだ! 」等、おっしゃった「化学」の教授先生のことを述べましたが、その先生とは別の方のご発言です。 (ちなみに、なぜ、「化学」という同じ名前の科目を、2人の先生の講義を聴いているかといいますと、要するに、「留年」とかいうのをやりますと、A・B・Cが合格でDが不合格であったのですが、先の方の年に、B・Cのいずれかで合格した科目は、後の年にもう一度、履修することができて、同じ名前の科目を、2回、履修した場合、採点された良い方の成績が成績として残るので、2回履修したのです。それで、結局、両方とも「B」でした。)
   それで、今回述べようとするお話の方が、先に履修した講義での話なのですが、どういうことを言われたかというと、
≪ 河川や湖沼の水質検査をおこなって、水質汚濁の状態を調べるということをやった場合、河川や湖沼では、汚染物質が固まりとして流れていることがあるんです。 それで、たまたま、採取した水の中に、その汚染物質の塊があると、どうするかというと、ガラス棒でかき混ぜてとかして、それで、検査するわけです。 そうすると、どうなるかというと、たまたま、塊があるところを取って検査した場合には、相当に高い数値、相当に汚染された数値が出てしまうことになるんです。 よく、新聞で、河川の水質汚濁の検査で、こんなに高い数値が検出された、というセンセーショナルな記事が出ることがあるのですが、たまたま、汚染物質の塊が流れている部分で、塊を含めて水を取って検査したから、高い数値がでただけという場合がよくあります。 皆さんの中で、マスコミに就職する人もあると思いますが、そういう人は、こういうことを理解して、高い数値が出たからということで、ものすごい水質汚濁が進行しているなどという記事を書いたりするということは絶対にしないように気をつけてください。 ≫と言われたのです。 
   〔第103回〕《「問題出てから言いやがれ」の教授~遺伝子組換えと原発の類似の発想。 奇形児続出まで大飯再稼働するのか 》http://tetsukenrumba.at.webry.info/201206/article_1.html  で述べたS教授の場合、いかにも気難しいという雰囲気で、うかつに何か言うと、怒鳴り返されそうな感じで、つきあいにくそう・・・て感じの方でしたが、ここで、講義での発言を引用させていただいたN教授は、話し方も穏やかで、「化学」は、1週間ごとに、講義と実験が交互にあったのですが、実験の時も親切で、講義の中の話についても、「私はこう思うのですが・・・」と、その先生の言われたものに反論を述べても、激怒したりしないで、聞いてもらえそうな雰囲気の方でしたが、この発言の中で、私が気にかかったのは、≪たまたま、採取した水の中に、その汚染物質の塊があると、どうするかというと、ガラス棒でかき混ぜてとかして、それで、検査するわけです。 そうすると、どうなるかというと、たまたま、塊があるところを取って検査した場合には、相当に高い数値、相当に汚染された数値が出てしまうことになる≫⇒だから、高い数値が出たからといって、特別に汚染が進んだと即座に解釈するようなことはしないでほしい、というのは、間違いではないと思うのですが、低い数値が出たとしても、たまたま、塊のない部分を取って検査したので低い数値が出ただけであり、低い数値が出たからといって安心できるものではない、ということも、同時に言わないと、高い数値が出た場合に、それで、河川や湖沼の水質汚濁が進んでいるとは言えないということだけ言ったのでは片手落ちで、結果として、公害問題についての問題提起を押さこもうとしての発言なのか・・・という疑問が出てしまうのです。 その時、N教授が、そういうつもりで言われたのかどうかはわかりません。 しかし、その話を聞いた時、その点について、疑問というのか、何か、のどの奥に魚の骨が引っ掛かったような気持ちの悪さとでもいうのでしょうか、納得しきれないものを感じたのでした。
  私が大学生であったころの慶應義塾大学では、自然科学分野の一般教養科目では、「物理学」は、最近、福島第一原発事故に関してよく出てこられる藤田祐幸助教授も担当され、私が受講した「物理学」の先生も良心的な方でしたが、「化学」は、どうも、公害問題や遺伝子組み換えの問題について、国民を抑えようとしているのかという感じの発言をされる教授が多い印象を受けました。 どうも、慶應という大学は、公害問題などにおいて、汚染値で高い数値が出た時は、たまたま塊が入っていたからと言い、低い数値が出た時には、低い数値が出たから安心してください、と言いたいような教授先生の多い大学だなあ~あ・・という印象を、この時だけでなく、他の教授の話も聞いて思い、いや~な印象を受けたのですが、もっとも、最近の原発事故に際しての大学教授のお話など見ていると、どの大学もそんなものなのかな・・という気もしてみたりもします。 そもそも、「ニコニコしている人の所には放射能は来ません」などと言う人(長崎大学の山下某先生)って、おバカな芸能人が言うならまだしも、まがりなりにも、大学教授が、よくそういうことを言うなあと思います。
※山下俊一については、たとえば、
「YouTube-広瀬隆氏が山下教授や高木大臣、東電幹部らを刑事告発 」http://www.youtube.com/watch?v=b_mddLgBU38 参照。
山下俊一のトンデモ発言は、
「YouTube-山下俊一トンデモ発言」http://www.youtube.com/watch?v=PuwFrNEgDTg 参照。
↑よく、こういうことを言うと思う。 あきれる。この人はこんなことを言うために「大学教授」になったのだろうか。こんなことをするために「研究者」になったのだろうか。

  それで、横浜国立大学の松田裕之教授の≪ 遊泳力のある魚の場合、海の中を泳いでいるのを捕まえてたまたま高い値が出たからといって近海の魚がみんなダメとみなすのは合理的とは言えない。 ≫という発言なのですが、慶應の「化学」のN教授の発言と同じく、この発言自体は、間違いというわけではないでしょう。 しかし、≪海の中を泳いでいるのを捕まえてたまたま高い値が出たからといって近海の魚がみんなダメとみなすのは合理的とは言えない。≫という方だけ言って、たまたま低い値が出たからといって近海の魚がみんな安全とみなすのは合理的とは言えない、という方を言わないのでは、放射能汚染をごまかそうとしているのか??? という疑問がどうしても出てしまうのです。  
   私は、この松田裕之教授という方がどういう方かも知りませんが、この発言自体は間違いということではないけれども、「たまたま高い数値のものが出たからといって、近海の魚がすべて高いとは言えない」という方だけ言うという点は、やっぱり、疑問を感じてしまいますね。

   放射能汚染に関して、食品についての発言では、放射能を気にして外国産のものばかり食べるようになっては、日本の1次産業が破壊されて、食糧自給率が低下してしまう・・といったことを述べていた人がありましたが、それも、その発言自体が絶対に間違いということではないとしても、日本の食糧自給率の低下の問題は、福島第一原発事故が起こって突然に出てきたのではなく、それまでから、自給率の低下は問題であったのに、原発事故と放射能汚染が起こると言いだすというのはおかしいのではないのか。  放射能汚染により日本の農業がだめになって食糧自給率が低下しては困るので、危険な原発を農業地帯に建設するのは控えるべきではないか、というならわかりますが、原発を建設する時には言わないで、原発事故が起こった時に、食糧自給率が低下しては困るので、放射能汚染を気にしないで国産の農産物を食べるべきだと言いだすというのは、なんか変! と思いますね。

  「ウィキペディア―マダラ」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%A9 を見ると、≪タラ・ホンダラなどとも呼ばれる。≫ ≪肉食性で、貝類、頭足類、甲殻類、小魚などいろいろな小動物を捕食する。≫ ≪旬は冬。身は柔らかく脂肪の少ない白身で、ソテーやムニエル、フライなどの他、汁物や鍋料理にもよく使用される。身を干物にした「棒鱈」(ぼうだら)も様々な料理に使われる≫ と書かれています。 
   原発は、失うものが大きすぎるように思いますね。
           (2012.9.29.) 

☆ ニックネーム「前科者」様より「ウンコして寝ろよ!!」という「コメント」(?)をいただきました。 それに関して、〔第117回〕《「ウンコして寝る」タイプ と 「朝起きてウンコする」タイプの違い~前回ブログへの「コメント」に関して》http://tetsukenrumba.at.webry.info/201210/article_1.html を作成し公開いたしました。 よろしければ、御覧下さいませ。(2012.10.4.) 
 




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この記事へのコメント

前科者
2012年10月03日 14:08
ウンコして寝ろよ!!

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