『がきデカ』に学ぶリフォームの勧め~つくばセンタービル 再登場 〔引越掲載〕

〔(建築家+建築屋)÷2 のブログ 第21回〕
   このブログの第7回で、≪ 『C級サラリーマン講座』に学ぶ建築~東京都庁舎・つくばセンタービルへの疑問 ≫を掲載させていただきましたが、今回は、≪ 『がきデカ』に学ぶ・・・ ≫でいこうと思います。 
  『がきデカ』とは、1970年代後半に、『少年チャンピオン』に連載されて一世風靡した 山上たつひこ氏の漫画で、少年警察官「こまわり」くんと、西城くん(西城秀樹から命名?)・ジュンちゃん(桜田淳子から?)・モモちゃん(山口百恵から?)と「とーちゃん」「かーちゃん」に、愛犬「栃ノ嵐」が“活躍”し、「死刑!」「んがっ」等のセリフとともに全国的に知られた作品です。

※ 『がきデカ』については、
「ウィキペディア――がきデカ」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8C%E3%81%8D%E3%83%87%E3%82%AB
「山上たつひこ maniaxーがきデカ」 http://www.yamagami.info/Gdeka.htm  
「ウィキペディア――山上たつひこ」 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E4%B8%8A%E3%81%9F%E3%81%A4%E3%81%B2%E3%81%93 他参照

  『がきデカ』の中で、「こまわり」くんが、「かーちゃん」から、お使いを頼まれながら、家の前でギャグをやっていると、「さっさと行きなさい」と「かーちゃん」から平手打ちを食らい、「思いっきり殴りやがったなあ。 くっそーお。」と、お使いの為に渡された紙幣を手にして「腹が立つから、いっちょ、このカネでキャバレーでも行ってこましたろか。 このカネでトルコでも行ってこましたろか。」とポーズを取りながら叫ぶ場面がありました。
  「トルコ」というのは、聖ソフィア大聖堂(アヤソフィア)などがあるイスタンブールなどのトルコ共和国のことではなく、「トルコ風呂」のことで、それも、トルコ共和国の本来の「トルコ風呂」というのは、何かの雑誌で見た記事によると、熱く熱した石の上に寝かされて、力自慢のオッサンに体をもみほぐされて、されている時は痛いのなんの・・・で、終わると、とても気持ちが良くて体調がいい、という、そういう「風呂」らしいのですが、日本で1970年代に「トルコ風呂」と言われていたのは、そうではなく、現在の「ソープランド」のことです。

※ 「聖ソフィア大聖堂(アヤソフィア)」については
「ウィキペディア―アヤソフィア」 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A4%E3%82%BD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2 
「トルコ風呂」から「ソープランド」への呼称変更については
「ウィキペディア――トルコ風呂(性風俗)」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B3%E9%A2%A8%E5%91%82_(%E6%80%A7%E9%A2%A8%E4%BF%97) 参照

  警察官の格好をした小学生が「腹が立つからこのカネでトルコでも行ってこましたろか。キャバレーでも行ってこましたろか。」とポーズを取りながら叫ぶ、というのは、けっこう、過激な描写ではあったのですが、最近、秋葉原の歩行者天国へレンタカーで突っ込み、さらにダガーナイフで何人も切り殺したという事件があったりしたのを新聞等で見ると、むしろ、「腹が立つから」という時には、むしろ、「キャバレーでも行ってこましたろか。ソープランドでも行ってこましたろか。」の方が、まだしも、穏健・穏便であろうか・・・・などと思ってみたりもします。

※「ウィキペディア―秋葉原通り魔事件」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E8%91%89%E5%8E%9F%E9%80%9A%E3%82%8A%E9%AD%94%E4%BA%8B%E4%BB%B6 他参照

〔1〕 つくばセンタービル の 紫の天井
  ここで、お写真です。
画像

  少々過激な、紫の天井ですが、けっこう、おしゃれでいい感じだと思いませんか? これはどこかと言いますと、茨城県つくば市の「世界的建築家・磯崎新(いそざき あらた)が設計した」というフレーズがつく「つくばセンタービル」(1980年着工、1983年竣工)の2階のホール部分です。

※「世界的建築家・磯崎新(いそざき あらた)が設計した」というフレーズがつく「つくばセンタービル」については、
『C級サラリーマン講座』に学ぶ建築~東京都庁舎・つくばセンタービルへの疑問〔 (建築家+建築屋)÷2 のブログ 第7回〕でも述べていますのでぜひ御覧ください。

  つくばセンタービルについては、「世界的建築家」の作品であっても何であっても、問題点が多すぎると思うのですが、この部分の天井については、「おっ、これは、なかなか、すごい」と感心したのです。 ひとつは、紫の色を天井に使うということ、それに、もうひとつは、天井のデザインで自己主張をしたということ。(この写真をプリントすると、けっこう、紫が良く見えるのですが、パソコンの画面では必ずしも鮮明でないのが残念です。)
  私が、かつて、在籍した在来木造の I 社では、「色合わせ」の時に、インテリアコーディネーターの資格を持っていない「ハウジングコーディネーター」という会社が捏造したような名称の職種名の女性(従業員の間では、「あんなもの、コーディネーターではなく、せいぜい、コージネーチャン〔工事ねーちゃん〕だ」と言われていた)が、「天井は、だいたい、白と決まっていますから、こちらで選ばせていただいて良いでしょうか。 まあ、だいたい、天井というのは、あまり見えませんから。」と言って、建築業者の方で、一方的に量産品の白の無地のビニルクロスに決めるようにしていたのです。 私は、それを聞いて、「そうか~あ? 白と決まっているか~あ・・・・?」と思ったりしましたし、実際、 I 社より前に在籍した木質プレハブのK社の私が在籍した展示場では主寝室の勾配天井を就寝時の夜空に合わせて黒にしていて、それが、結構良かったのです。 バチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂のミケランジェロが描いた天井画を見て、ナポリの国立考古学博物館の天井画を見て、そして、そういえば、日本でも、京都の妙心寺(京都市右京区花園 臨済宗妙心寺派大本山)の法堂(はっとう)(1656. 重要文化財)の天井に龍の絵が描かれていたのを思い出し、ほら、天井は白と決まっていないし、十分見えるでしょう、何を勝手に「白と決まっています」などと決めつけているのよ、とは思ったものの、システィーナ礼拝堂などは、部屋の広さも相当に広く、天井の高さも相当高く、そういう部屋の天井であればこそ、斜め上を見ることで見えるのに対して、一般の住居の居室の天井では真上を見上げなければならないようになり事情が違い、人間の頭や眼の構造からして、人間は真正面より下と上では上の方が見えにくいので、一般の住居の部屋くらいの広さの部屋の天井は、寝室で、夜、寝る時以外は、あまり見ることもなければ気にすることもあまりない・・・・と思って、部屋の表情を決めるのは、天井以外の部分を主として、天井はそれに合わせるような決め方で良いのではないか、と私も実は思ったのでした。

※「システィーナ礼拝堂」については、
「ウィキペディア―システィーナ礼拝堂」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E7%A4%BC%E6%8B%9D%E5%A0%82
「ヤフー画像検索―システィーナ礼拝堂」 http://image-search.yahoo.co.jp/detail?p=%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E7%A4%BC%E6%8B%9D%E5%A0%82&rkf=1 他参照
 「臨済宗妙心寺派大本山 妙心寺」と「法堂(はっとう)」については、
「臨済宗 大本山妙心寺 公式サイト」 http://www.myoshinji.or.jp/guide/hattou.html
「ウィキペディア――妙心寺」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%99%E5%BF%83%E5%AF%BA 他参照

  つくばセンタービルの、この階段ホール部分ですが、確かに住居の居室よりは広い部屋ではあるけれども、決して、システィーナ礼拝堂などのような広さがあるわけではなく、住居の部屋とシスティーナ礼拝堂のとちらに近いかというと、住居の部屋の方に近いくらいの広さの部屋ですが、天井を紫にして、それがなんとも素敵で、この天井を見て、「天井に工夫をしても見えない」とか、「天井は床・壁を先に決めてそれに合わせるのが普通」などというのは、まったく違うと思ったのでした。

  但し、この紫の天井のホールから入るようになっている店舗スペースは、つくばセンタービルの商業テナント街「アイアイモール」の他の部分に空き店舗が多いのと同じく、空き部屋状態・シャッター閉め状態であり、商業ビルとしては、良い評価のできる状態ではありません。
  ひとつの理由として、こういう個性的なデザインにするのは、階段ホールのような共有スペースではなく、各店舗内でやるべきことで、共有スペースでのあまりにも個性的なデザインは、それが合う店舗もあれば合わない店舗もあり、共有スペースを個性的で自己主張が強いデザインとすると、各店舗のテナント内のデザインを構成しにくくなることがあり、共有スペースのデザインは、おとなしめのデザインにした方が雑居ビルの作り方としては良いのではないか、ということもあると思います。

※ つくばセンタービル「アイアイモール」のホームページは、
http://www.aiaimall.com/

  そういうことはあるとしても、しかし、この配色の天井は、ぜひ一度、私もやってみたい! と思ったのです。 
  さらに、私がかつて在籍した I 社のコージネーチャンもそうですし、リフォーム屋の担当者などと話しても、「部屋のクロスを1面だけ変えるというのは変で、4面同じ色・柄にするのが普通」といったことを言う者が建築屋に少なくないのですが、「天井を紫」ではなく、4面の壁のうちの1面を紫というのもアリなんじゃないか・・・と思ったのです。 「部屋の壁は4面とも同じでないとおかしい」と勝手に決めつけた頭の堅い建築屋が少なくないなあ・・・。  そういえば、私が小学校の4年の時に親が建てた家の応接間の壁は3面が布クロスで、残り1面の3分の2が木で、残りの3分の1がタイル張りでした。 別の1部屋は、床は板張りの洋間でしたが、壁は2面が木の板壁で、1面と1面の半分が塗り壁(和室のような「京壁」)、残りの半分が布クロス張りでしたが、家族以外は入らないことが多い部屋で洋間の京壁というのは使い勝手としては良くないものでしたが、デザインとしては決して変ではありませんでした。
  この、紫の天井、やってみたいな、やりたいというお客様はいないかな・・・・。 紫のクロスというのが既製品であるかどうかという問題がありますが、なければペンキ塗りとか、なんなり方法はあると思うのです。やりたいな~あ・・・・。

  それで、『がきデカ』や秋葉原通り魔事件とどう関係があるかといいますと、もしも、お客様で、やる人がなければ、いっちょ、自分の家でやってこましたろか!
  そうそう。 「腹が立つから、いっちょ、このカネでキャバレーでも行ってこましたろか。 このカネでトルコでも行ってこましたろか。」ではなく、
 
「いっちょ、このカネで、天井を紫にしてこましたろか。 壁を紫にしてこましたろか!」 

という調子で、自宅の天井か壁を改装してやろうかな・・・・・・・・・・といったことを考えたのです。
  少なくとも、「腹が立つから」ということで、レンタカーを借りてダガーナイフを買って、秋葉原の歩行者天国に突っ込むよりは、

「天井を紫にしてこましたろか!」 「壁を紫にしてこましたろか!」

の方が、人の為にも自分の為にもよっぽどいい。

  いや、別に、「腹が立つから」でなくても、「いいことがあったから記念に」でも、「誰もほめてくれないし評価してくれないけれども、自分は良く頑張ったから自分へのご褒美に」でも、単に「気分転換に」でもいいとは思います。

  冒険を避けるのが「間違いのない家造り」だと思っている業者もいるようですが、自分の家の内装のデザインを自分の好みにして、それが成功しようが失敗しようが、自分が良ければ良いのであって、変だとか、「普通は・・・・」とか言って阻止することはないのじゃないか・・・。 成功させるつもりでやるべきですが、もしも、完成したものを見て失敗だったかな・・・と思っても、その時には、ひと声、
 「んがっ!」
と叫んで、いいにして悪くないのじゃないか・・・・・。

  そういう「気分転換リフォーム」だって、時には、悪くないのではないでしょうか。悪いこと続きの時には、気分を変えれば、生活も変わり人生も変わるかもしれないし、変わらなくても、自分のおカネで自分が好きでやる以上、いいじゃないですか・・・・。別にダガーナイフで人を殺すわけでもなし・・・・・。
  
  ということで、いっちょ、このカネで、天井を紫にしてこましたろか・・・とかいった「気分転換リフォーム」も別に悪くないと私は思うのですが、建築屋・リフォーム屋によっては、リフォームは、痛んで使えない・補修しなければ住めないからというリフォーム以外はありえないと確信している業者・担当者とか、紫なんておかしいとか、壁を1面だけ他と変えるのはおかしいとか勝手に決めつけて譲らない業者・担当者もいて、押し切られる、というのか、思いとどまらされるということがあるようです。

  だいたいねえ、天井は白と決まっていますとか、ひとつの部屋の壁は4面同じにしないとおかしいとか、勝手に決めつけて押しつける業者・担当者なんて、
「死刑!」 
・・・て、言ってやりたい。

〔2〕 つくばセンタービル ノバホール
  つくばセンタービル について、ひとつほめましたので、ここで、ひとつ、逆の方も述べさせていただきます。
画像

↑ この写真は、つくばセンタービル の「ノバホール」の部分を南西側から見たものです。 「ノバホール」というと、何か特別の意味のある名前かというような感じがするかもしれませんが、「ノバ」とはイタリア語の「nuovo ヌオーヴォ」が女性名詞にかかる時の形、「nuova ヌオーヴァ」で、「nuovo」とは、「新しい。最新の。」(下井英一・坂本鉄男編『イタリア語小辞典』1962. 大学書林)という意味で、「ホール」は英語の「hall ホール」で「会館、公会堂、ホール」「集合場、娯楽場、ホール」(『新英和中辞典』第3版 1971.研究社)という意味で、両方をつなぎ合わすと、「新しい会館」くらいのところで、もうひとつぱっとしない名称です。
  この写真を良く見てください。 何かに似ていませんか?  1989年に福岡ダイエーホークスが誕生した時に、三宅一生(みやけいっせい)がデザインしたカラスみたいなペンギンみたいなユニホームを、漫画家の やくみつる氏が、「誰もが、イッセ―三宅の名前に気兼ねして言わないが、この際、言ってやろうではないか。『だあっせ~え・・・・』と漫画で描いていましたが、この つくばセンタービルの「ノバホール」部分についても、「誰もが『世界的建築家・磯崎新が設計した』というフレーズに気兼ねして言わないが」、この際、言ってしまおう。

 「納骨堂みたい!」

  但し、弁護もするならば、音楽ホール、あるいは、音楽を含めた多目的ホールというのは、外観が「納骨堂みたい」になりやすいところはあると思います。 
・・・・が、それを「納骨堂みたい」に見せないようにするのが、意匠設計を専門とする「デザイナー」「建築家」の腕の見せ所ではないのかとも思うのですが、つくばセンタービルの「ノバホール」は、モロに「納骨堂みたい!」になっています。 ( もっとも、シドニーオペラハウスみたいに、外観ばっかり重視して、それに内部を合わせるような作り方もどうかと思いますけれどもね・・・・・。)

  ついでに、
画像

↑ 鉄筋のかぶり厚不足  つくばセンタービル 「オークラフロンティアホテルつくば アネックス」部分

※ 「オークラフロンティアホテルつくば」のホームページは、
http://www.okura-tsukuba.co.jp/

とうことで、つくばセンタービルには、けっこう問題点が多くて、「世界的建築家・磯崎新の代表作」などと言われると、正直なところ、ええ、これがあ・・・とか、言いたくなってしまうのですが、紫の天井は、その手法については魅力的で、「腹が立つから」でもそうでなくても、やってみたい。 
別に、腹立てなくてもいいけれども・・・・。

=================================
以上は、「私が勤務する建築会社のホームページとリンクした私のブログ」に掲載した、そのブログの第21回のもので、この第21回≪『がきデカ』に学ぶリフォームの勧め~つくばセンタービル 再登場≫は、2010年(平22年)10月18日に「公開」させていただいたものです。 事情により削除いたしましたが、私は、削除したものは内容のあるものと思っており、又、いったん、「公開」したものは、作成者のみのものではなく、賛否にかかわらず、読んでくださった方・読みたいと考えてくださる方と共有のものという性質をもっており、作成者といえども、「記憶違い」のものの訂正、補足、「入力ミス」の訂正などは良いと思いますが、完全な削除は、好ましくないと考え、ここに、「引っ越し掲載」させていただきます。(建築家+建築屋)÷2 〔より正確には (49×建築家 + 51×建築屋)÷100〕 のブログ 、もしくは、。(建築家+建築屋)÷2のブログ と記したものは、「引っ越し掲載」です。 よろしくお願いいたします。
=================================

 〔 この稿は、「哲建ルンバ」としては、第23回ということになります。 〕





システィーナ礼拝堂天井画―イメージとなった神の慈悲
東北大学出版会
若山 映子

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by システィーナ礼拝堂天井画―イメージとなった神の慈悲 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック