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zoom RSS 大覚寺・大沢池・名古曾滝【2】 「宸殿(しんでん)」「正寝殿(しょうしんでん)」ほか

<<   作成日時 : 2017/04/15 19:55   >>

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[第282回]
   大覚寺の一般者参拝入口に進みます。 両側に赤松が植わっています。↓
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やはり、黒松と比べて「赤松は赤い」。
赤松の間を通り左折すると、↓
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の門をくぐると正面に↓
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↑  「明智陣屋」と言われる建物らしい。右の建物のたいそうな屋根の下のあたりは「式台玄関」というエライ人の入口らしく、一般参拝者はその左の「参拝者入口」から入ります。
   「明智陣屋」という名称がついているということは、明智光秀と関係があるのだろうか・・・。 『古寺を巡る29 大覚寺』(2007.小学館)所収の「弘法大師の縁(えにし)をつなぐ真言宗大覚寺派の寺」には、大覚寺のすぐ南にある別格本山 覚勝院(かくしょういん)、共通拝観券で参拝できる祇王寺、それに、京都府亀岡市宮前町の谷性寺(こくしょうじ)と広島県福山市瀬戸町の明王院(みょうおういん)の4寺が掲載されていますが、亀岡市の谷性寺は、≪ この本尊の不動明王を篤く信仰したのが明智光秀であった。 1582年(天正10)、本能寺にある主君 織田信長を討つ決意をした光秀は、不動明王に「一殺多生の降魔の剣を授け給え」と祈念したと伝えられる。 つづく山崎の合戦で羽柴秀吉に敗れ、小栗栖の林で土民に襲われて重傷を負ったとき、介錯をした家来の溝尾庄兵衛が谷性寺に埋葬したという。 境内にその首塚がある。・・・≫という。京都市右京区の西側の亀岡市の真言宗大覚寺派の寺の谷性寺(こくしょうじ)と縁があり、谷性寺の不動明王を信仰したという明智光秀は、大覚寺とも縁があったのだろうか。
※ 亀岡市観光協会 谷性寺 http://www.kameoka.info/seeing/shrines-temples/kokushouji.php
京都府観光連盟 谷性寺(光秀寺) http://www.kyoto-kankou.or.jp/info_search/?id=479&r=1491988987.4589

   視線を「明智陣屋」から右の方に向けると、「宸殿(しんでん)」が見え、↓
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さらに、その右に「五大堂」が見えます。↓
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※ 大覚寺HP 「境内のご案内」https://www.daikakuji.or.jp/precincts/

   大覚寺の建物で、重要文化財に指定されているものは、「宸殿(しんでん)」と「正寝殿(しょうしんでん)」の2つ。
   ≪ 1620年(元和6)に、徳川秀忠の娘 和子(まさこ)が後水尾(ごみずのお)天皇のもとへ入内(じゅだい)するに際し、女御(にょうご)御所が造営された。 大覚寺の宸殿(しんでん)は、のちにその一部が下賜されたものである。≫(『古寺を巡る29 大覚寺』2007.小学館)
≪ 宸殿は客殿の前方に建ち、元和5年(1619)造営の東福門院女御御殿で、延宝年間(1673−81)に下賜・移建されたと伝える。 重要文化財。≫(『改訂版 京都観光文化検定 公式テキストブック』(2008. 8版 淡交社)
   ≪ ・・・正寝殿は宸殿の背後、北側に村雨の廊下でつながっていて、内向きの客を迎える際などに用いられていた。 ≫(『古寺を巡る29 大覚寺』2007.小学館)
≪ 客殿(正寝殿 しょうしんでん)は桃山時代の建築で重要文化財。 主室である御冠(おかんむり)の間の帳台構(ちょうだいかまえ)の框は、嵯峨蒔絵の名で知られている。≫(『改訂版 京都観光文化検定 公式テキストブック』(2008. 8版 淡交社)

   『古寺を巡る29 大覚寺』(2007.小学館)によると、宸殿の4つの主室で最も広い「牡丹の間」に重要文化財に指定される牡丹図として18面の襖絵が描かれ、そのうち13面が狩野山楽の作と比定される画風を示しており、「紅梅の間」にある重要文化財に指定される紅梅図とともに、金地に華麗な絵画で飾られる。桃山時代を代表する画家 狩野山楽(かのう さんらく)(1559−1635)の代表作として賞されるそうだ。
   後宇多法王が御冠を傍らに置いて執務を行った部屋であることから「御冠の間」と言われるらしい正寝殿の「御冠の間」は重要文化財に指定される水墨の山水画があらわされており、狩野山楽の筆になるものと考えられているそうだ。

   さて、重要文化財に指定されている2つの建築のうち、前方に位置する「宸殿(しんでん)」ですが、↓
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↑ 御影堂の側(北東側)から見た 宸殿(しんでん)。
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↑ 正寝殿の側(北側)から見た 宸殿。
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↑ 五大堂から見た(東側から見た)宸殿。
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↑ 明智陣屋との間の宸殿(左側)。右側が明智陣屋。


   重要文化財に指定されているもう1つの建築の「正寝殿(しょうしんでん)」は↓
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↑ 宸殿の側(南側)から見た 「正寝殿(しょうしんでん)」。
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↑ 御影堂の側(北東側)から見た「正寝殿」。


   ≪現代の宸殿は江戸時代、正寝殿(しょうしんでん)(客殿)は桃山時代の様式を伝える建物である。 ≫(『古寺を巡る29 大覚寺』2007.小学館)ということですが、現地で見ると、宸殿と正寝殿は外見が似ており、宸殿の小型が正寝殿・・・みたいな感じです。

   大覚寺の建築で国宝に指定されているものはなく、重要文化財に指定されているものは、宸殿(しんでん)と正寝殿の2つで、↑に引用したように、「宸殿」は1619年に東福門院女御御殿であったものを延宝年間(1673−81)に下賜されたというもの、「正寝殿」の御冠の間で後宇多法王が執務をとり、客殿として内向きの客を迎える際などに用いられたというのですが、この2つが重要文化財に指定されている建物だと言われても、なんか、消化不良のような感覚があります。 どこが「消化不良」かというと、「寺」を想定して来た者としては、なんか、どうも、「寺」らしくない印象を受けるのです。 禅宗の寺とか浄土真宗の寺とかと違いがあってもわかりますが、真言宗の寺だとしても、高野山とか東寺とかと比べても、どうも、全然違います。
   大覚寺のホームページの「大覚寺とは」https://www.daikakuji.or.jp/about/ を見ると、≪正式には旧嵯峨御所大本山大覚寺と称し、嵯峨御所とも呼ばれる≫と書かれているのですが、そのあたりに原因があるのかもしれません。 大覚寺を「嵯峨山 大覚寺」というお寺と考えると、どうも、寺としては「消化不良」のような感じがしてしまう。 そうではなく、「旧 嵯峨御所 大覚寺」と考えると、大覚寺の建物と庭園の配置は、なるほどと思えてきます。
   特に、「国宝・重要文化財などに指定されている建物」を中心に考えると、宸殿も正寝殿も、基本的には寺の伽藍ではないわけです。 それで、大覚寺の本堂とはどの建物なのかというと、五大堂が本堂らしい。 「五大堂」て、なんで、五大堂と言うのかというと、五代明王を祀っているから五大堂らしい。
   で、五代明王とは何ぞや? というと、
不動明王
大威徳(だいいとく)明王
軍荼利(ぐんだり)明王
降三世(ごうざんぜ)明王
金剛夜叉明王
が、五大明王らしい。
   西よりの宸殿・正寝殿などは、法王などの執務所で客殿の建物で、五大堂が本堂として仏教の施設で、その東側の大沢池と周辺は、これまた、池泉舟遊式庭園として、池に舟を浮かべて月を眺めて楽しむ庭園、4月の初めの季節においては桜が咲き、他にも、梅や楓などの樹木が植えられ、桜・梅の花や紅葉を楽しめるようになっていて、寺としては五大堂が中心・・・・と考えれば寺だとわかるわけです・・・・が、その五大堂もまた、大沢池の側に観月台というヌレエンが作られており、五大堂もまた、五大明王を祀る本堂とはいえ、皇族・貴族の離宮・山荘の建物みたいなところがあります。

   次回、霊明殿・庭湖館・宮御殿・御影堂・心経館・霊宝館(収蔵庫)・・・ http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_3.html


☆ 今回掲載の写真の撮影は4月9日です。

   (2017.4.15.)

☆ 大覚寺・大沢池・名古曾の滝
1.大覚寺参道、覚勝院。「持明院統」と「大覚寺統」 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_1.html
2.宸殿・正寝殿ほか 〔今回〕
3.庭湖館・霊明殿・御影堂・心経殿・唐門。慈性親王は殺されたのか?http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_3.html
4.五大堂・安井堂(御霊殿)。五大堂と大沢池と桜。五大明王とは。http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_4.html
5.大沢池、名古曾滝跡と「女ひとり」。「君が代」は音楽的に良くない理由 http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_5.html
6. 大沢池東岸より。JR「嵯峨嵐山」駅、阪急「嵐山」駅他。http://tetsukenrumba.at.webry.info/201704/article_6.html

☆  「大原 三千院」と「栂ノ尾 高山寺」の写真は、[第80回]《橋下徹の君が代強制礼拝式の当日は、海外旅行へ行こう、or、そうだ 京都 行こう。》http://tetsukenrumba.at.webry.info/201202/article_1.html に掲載しましたので、ご覧ください。







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